中日が阿部と楽天涌井の大型トレード発表から、わずか3日で新たなトレードに踏み切った。昨季まで二塁を定位置にしていた阿部に続き、入団以来、正遊撃手や選手会長も兼ねた京田陽太内野手(28)を放出した。

清水、ロドリゲス、R・マルティネスの勝利の方程式は固定したが、ウイークポイントは左腕リリーフだった。今季は岡田を先発転向させ、福に続く左腕リリーバーに橋本、石森、近藤に期待したが、成果が上がらなかった。また、シーズン終盤に福が、国が難病指定する黄色靱帯(じんたい)骨化症による手術を受け、来季復帰が不透明になった。今秋から岡田をサイドスローに転向させ、リリーフ復帰を試みるが、不確定要素が高い。守備力に定評のある京田を放出して、通算72ホールドと実績あるDeNAの左腕砂田獲得はチームの補強に合致した。

立浪監督は就任以来、投手有利の広いバンテリンドームを本拠地にするため、投手力を中心としたディフェンス重視を指針にした。楽天から先発ローテを期待する涌井を獲得し、セットアッパーとして経験豊富なDeNA砂田の獲得。慢性的な得点力不足でオフェンス強化が補強で残された課題となる。立浪監督は、ドミニカ共和国のウインターリーグを視察中で、助っ人大砲が固まれば、来季反攻のピースが埋まる。【中日担当・伊東大介】

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