ソフトバンク藤本博史監督(59)が29日、来季の開幕投手について初めて言及した。

福岡県内で行われた球団納会の前にオンライン取材に対応。エース千賀が海外FA権を行使してのメジャー移籍が濃厚で、候補は「大関、和田、東浜、石川、来年から先発になる藤井も入っている」と明かした。和田、東浜、石川は順当だが、大関と藤井はサプライズメンバーだ。

24歳左腕の大関は、今季から先発転向して7勝6敗、防御率2・93。開幕戦の相手となるロッテには、プロ初完封を含む5戦2勝0敗。防御率もカード別最良の1・16と得意にしている。相性も考慮して、指揮官の開幕構想にあるようだ。

藤井は今季の開幕直前に育成から支配下契約を勝ち取り、主に「8回の男」でフル回転。55試合で防御率1・12の好成績を残し、先発転向に向けた準備も進めている。千賀の「お化けフォーク」に匹敵する落差の大きいフォークが武器で、10月の秋季練習では藤本監督自ら「ポスト千賀」に指名するほど期待値は高い。

開幕投手の経験があるのは和田、東浜、石川の実績組。その3本柱に加え、フレッシュな若手2人も争いに加わる。指揮官は「第2クールぐらいまでに決めてしまおうかなと考えています」と、チームでは異例の早期決着も示唆。実戦登板を経て候補を絞り込むケースが多いが「2月1日に万全で入って来てくれた中から選びたい。オフの取り組みが一番大事だということ」と準備段階も重視する。2月1日の宮崎で、短くて熱い開幕投手バトルのゴングが鳴る。【只松憲】

○…藤本監督が球団納会で来季のリーグ優勝奪回を誓った。乾杯のあいさつに立ち「今日のパーティーで楽しい時間を過ごしながら1年間の疲れを癒し、英気を養いましょう。来年はこのパーティーが優勝を祝うものになるよう、皆さんの力をお貸しください」と頭を下げた。就任1年目の今季は、オリックスと勝率で並びながらも、直接対決の負け越しで無念の2位。来季への決意を新たにした。

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