最速150キロ左腕の阪神ドラフト2位門別啓人投手(18=東海大札幌)が、堂々のプロデビューを飾った。

地元の社会人チーム・エナジックとの練習試合(具志川)に、8回から5番手で登板。最速145キロの直球とスライダー、カーブ、ツーシームを武器に左、右、左と続いた相手ジグザグ打線を手玉に取り、最後は外角いっぱいの直球で見逃し三振。1回を3人で片付ける完全投球を披露し、「緊張はなかった。打たれてもいいという気持ちで入ったんですけど、結果抑えることができたのでよかった」と胸をなで下ろした。

和田2軍監督は「初のマウンドとしては十分のデキ。全くバタバタすることなく、『もうちょっと緊張感持ってやれ』って言ったんだよ」と期待を裏切る快投に笑顔。「球も強いし、(カウント)3-2から粘れるのがいいところ」。適正については「もう先発先発。十分頭からいける投手」と評価した。また1人、楽しみな有望左腕が加わった。

○…1軍から参戦した村上と加治屋が、2軍のエナジック戦で貫禄を見せた。先発の村上は4回を投げ、1人の走者も出さずに4奪三振。5回から2番手で登板した加治屋も1回を3者凡退で片付けた。和田2軍監督は「1軍から来た2人は『さすが』というピッチングを見せてくれた。何も言うことはない」と絶賛。村上は実戦3試合、計10イニング無失点。加治屋も実戦3試合で4イニングを投げ無失点、被安打0と抜群の安定感をみせている。

○…4年目の及川が、今季初実戦で1回1安打無失点と好投した。エナジック戦の7回から4番手で登板し、先頭打者にこの日相手チーム初出塁となる中前打を許したが、後続をピシャリ。最速は150キロを計測した。「変化球はまだまだですけど、(全体的には)いい感覚で投げられた」。今後の方向性について和田2軍監督は「先発でやりたい気持ちはあると思うけど、中(継ぎ)でも十分腕を振って向かっていく投球ができる。両方にらみながらやっていく」と話した。

○…2軍春季キャンプの新拠点となったうるま市の具志川球場で、阪神が初めて試合を行った。のべ700人が観戦。和田2軍監督は「球場としては十分試合をできる規模がある。うるま市の方々と球団が協力しながら、1年目にすごくいい施設を提供していただいた。(ファウルボール対策などを含め)来年以降、いろいろ考えてに対応してくれると思う」と話した。

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