ほれてまう! 阪神中野が、美技を連発した。特筆すべきは5回の守備だ。先頭大島のゴロに突っ込み、右手で素手キャッチ。そして素早く送球。その直後には石川昂の二遊間への打球を横っ跳びで捕球。即座に送球し、これもアウトにした。この試合で計9個の打球を処理。青柳が初回から3失点と苦しむ中、好守でもり立てた。「青柳さんがちょっと苦しんでる状況で、助けてあげたい気持ちもあった。ああいうプレーが出たのはよかった」と振り返った。

今季から二塁に転向し、華麗な「変身」を遂げた。昨季は遊撃で両リーグワーストの18失策を喫したが、今季はまだ無失策だ。4回には打球をはじき一塁セーフ判定になったが、リクエストで覆り、失策がつかない場面もあった。岡田監督は「ずっと(良い)やん、それは。開幕から。あと(2回以降)の0点も守りの0点やで」と目を細めた。

一方で打撃は無安打に終わった。前試合4月30日ヤクルト戦では今季第1号も放ったが、この日で連続試合安打は4でストップ。「今までもホームランが出た後に崩れる傾向が多い。少し(体の)開きが早くなったり。しっかり修正しながら明日勝てるように頑張りたい」と修正点は明確だ。次戦はバットでも見せる。【波部俊之介】

■中野、岡崎市市民栄誉賞に「うれしい」

中野が兵庫・西宮市の球団事務所で、「岡崎市市民栄誉賞」贈呈式に出席した。WBCでの活躍をたたえられ、中根康浩市長(60)から表彰状や記念盾などが贈られた。三菱自動車岡崎時代に愛知・岡崎市で2年間を過ごし、今年1月には自主トレも行った。「自主トレで行った際にいろんな方に球場まで応援しに来ていただいたりとか。そういう温かい部分を感じたので、賞をいただけて非常にうれしい」と感謝を口にした。

■小野寺、今季初安打

昇格即スタメンの小野寺が今季初安打を放った。「6番右翼」で先発出場し、7回1死で中日福谷のフォークを右前打。「ファームでやってきたことを出せたけど、(9回の)チャンスで打てなかった。チャンスを想定しながら練習していきたい」と振り返った。今季から背番号97から60に変更。「去年までずっと同じことを繰り返してきた。今年こそという気持ちはあります」とアピールを続ける。

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