正念場を耐えてプロ2勝目をつかんだ。阪神桐敷拓馬投手(24)が1回を無安打無失点と踏ん張った。昨季4月8日広島戦以来となる中継ぎマウンド。1点ビハインドの7回に登板し、流れを引き寄せた。

「最初の入りが悪かったけど、その後は1人1人を打ち取れて、自然とアウトを重ねられたかなと思います」

先頭門脇に四球。1死二塁から味方の失策で吉川を出塁させても落ち着いていた。2死一、三塁と最大のピンチで好調秋広と勝負。「思い切り投げるしかなかった」。フルカウントから持ち味でもある内角を攻めたツーシームで空振り三振。魂の投球でガッツポーズを決めた。

この日1軍に昇格して即登板。2軍では先発登板がメインでぶっつけ本番のリリーフ登板だったが、役割を全うした。降板直後の7回裏、打線が一気に4点を奪って逆転に成功。白星のおまけもつき、「うれしいです。今日は本当に(佐藤)テルさんや(坂本)誠志郎さん、小幡や野手の皆さんに感謝したい」と感謝した。

岡田監督は「あの段階では、桐敷は3イニングでもいかそうかと思ってた。大きかったね。1アウトから左2人をいい形で、秋広を三振にしたのは次の登板につながる」と納得顔だ。試合後のベンチではバッテリーを組んだ坂本とタッチを交わし、充実した表情を浮かべた。「次のためにも反省していきたい」。もちろん、この白星も成長の糧にする。【三宅ひとみ】

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