敗れれば最下位転落となる瀬戸際を、西武平良海馬投手(23)が救った。日本ハム打線を8回3安打無失点。最速157キロを軸に、多彩な変化球を織り交ぜ8三振を奪った。味方の援護もあり「最高の投球ができました」と胸を張った。

前回の登板でソフトバンク打線に7失点した。「これ以上点取られないように頑張りました」と汗をぬぐった。切り替え方がすごい。「(前回は)打たれましたけど、あまり打球速度が速くない球ばかりだったので、運も悪かったなと」。自身も相手も数値で検証しながら、科学的に対処していく。新時代の投手だ。

8回116球。初完投初完封とはならなかったが、1年目の先発も板についている。「だんだん先発に慣れてきたというか、回復が早くなっているので、いい状態で投げられている感じです」。初回いきなり二塁打を浴びたが、ギアを上げて無失点に。ピンチではまるでリリーフのような出力で切り抜けた。

松井監督も感謝する。「本当に初回から飛ばしていってくれたと思うし、あそこまでよく投げてくれたと思っています」。苦しい局面での大きな仕事だった。【金子真仁】

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