巨人の主砲が鬼門を打ち破った。岡本和真内野手(28)が1点を追う4回に15号3ランで試合をひっくり返した。同点に追いつかれた直後の8回には右犠飛で勝ち越し、3試合連続となる今季12度目のV打。本塁打、打点でリーグトップの主将が打線を引っ張って5連勝。今季ここまで6戦0勝4敗2分けだった敵地マツダスタジアムでの首位攻防・広島戦で白星をもぎとり、6月6日以来の首位に浮上。大混セ・真夏のペナントレースが熱い。
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半信半疑でベースを回った。岡本和が打球を目で追いながらバットを手放した。1点を追う4回1死一、三塁。広島森下のやや甘く入った136キロカットボールを捉えた。コンパクトなスイングで逆方向、右翼席最前列まで運び「犠牲フライには十分かなと思って。走ってって、あれ抜けるんちゃう? って思って、(スタンドに)入ったんでびっくりしました」とリアル感満載で2戦ぶりの15号3ランを振り返った。
ノーアーチは似合わない。昨季を含む過去3度の本塁打王の本能だった。「まあ、あんまり意識はしていない。意識はしてないというか、あっちに入ってくれて良かったです。ホームランになってくれてよかったなと」と全方位の打球方向でアーチを量産。ヤクルト村上に並びリーグトップに躍り出た。
勝負どころで凡打も似合わない。同点に追いつかれた直後の8回1死二、三塁。島内の外角高めの155キロを右翼まで軽々とはじき返した。「いつも島内選手には捉えてもゴロですし、強引にいって浅いフライっていうのが多かったので、あの場面はもう何とか、外野フライ打てたらいいなと」と今季12度目の決勝打でリーグ単独トップの50打点に乗せた。
負けてばかりもいられない。敵地マツダスタジアムで今季7戦目で初勝利。阿部監督は試合前のミーティングで「鬼門だって言われるからいいかげん、勝とう」と呼びかけ、首位攻防2連戦の初戦を制し、約1カ月ぶりに首位に浮上した。チームは今季2度目の5連勝。鬼門を打ち破った岡本和は「今季初勝利っすか? そうなんすか。明日も勝ちたいなと思います」とにんまり。こんな感じが岡本和にはよく似合う。【為田聡史】
▼岡本和が8回に決勝点となる勝ち越し犠飛。岡本和の勝利打点(V打)は3試合連続の今季12度目で、12V打はここまで両リーグトップ(2位はロッテ・ソトの10度)と勝負強さを見せている。3試合続けてV打は昨季の6月11~14日以来、自身2度目。巨人で3試合連続V打を複数回マークしたのは松井以来。松井は96年8月、97年8月、02年7月の計3度記録した。
▽巨人阿部監督(逆転3ランを含む4打点の岡本和に)「反対方向にああやって、すっ飛んでいくんだから、それを思い出したかなと思いながら見てました。今は打席での集中力が素晴らしい。その後の四球もしっかり選べたというのがもっと大きい」



