阪神森下翔太外野手(24)が気迫のヒットから空気を変え、メモリアル打も決めた。2点を追う6回2死、走者なしで迎えた第3打席。「次4番、5番と得点圏でも(打率が)高いバッターが続くので、なんとしても(塁に)出なきゃなという思いで打席に立ちました」。巨人戸郷の150キロ低めの直球を強振。中前にはじき返した。ここから打線が着火。死球を挟んで5連打で、一挙4得点。背番号1が逆転劇の口火を切った。
1本では終わらない。7回1死二塁。3番手井上の146キロ直球を左前に運んだ。これが今季100安打目。プロ入り2年目までに3桁安打と2桁本塁打をあわせて達成したのは球団では佐藤輝以来、6人目。右打者では岡田監督以来の快挙となった。「1点欲しいところだったので、点入らなかったですけど、やるべきことはできた」とうなずいた。
難敵の戸郷に苦しんでいた。5回までチーム1安打。森下も2打席目まで快音は響かなかった。今季これまで5試合の対戦で、13打数1安打の相手。「良いライバル関係でいけたらすごくいいなと思う。同世代ですし、負けたくはないですね」。同じ2000年生まれ。世代の好右腕を意識していた。きっちりと直球を打ち返し、波に乗った。
約1カ月ぶりに本拠地甲子園での一戦を勝利で飾った。「甲子園に戻ってきて最初のゲームに勝ったのは良かったと思いますし、こういう勝ち方できたのはよりよかった」。打線に勢いをもたらし、逆転Vへ望みをつないだ。【村松万里子】
▼森下が初の年間100安打に到達した。既に12本塁打を放っており、プロ入り2年目までに3桁安打と2桁本塁打をあわせて達成したのは、新人から2年連続の21、22年佐藤輝以来球団6人目。右打者では現監督の80~81年の岡田彰布までさかのぼる。
▼阪神のドラフト1位選手では今季、近本が既に133安打を放っている。さらに大山と佐藤輝も96安打と、大台が目前。「近森大佐」の3桁安打そろい踏みは確実だ。ドラ1入団4人が同一年に100安打以上なら、球団初となる(今季はほかに中野が103安打)。



