とにかくもう1打席、みんなでつなごう-。8回にチームメートが必死につなぎ、西武金子侑司外野手(34)は5回目のバッターボックスに立った。安打性の打球を放つも結果は遊直。5打数無安打だったが、やり切った表情を浮かべた。
守備では見せ場を作った。「1番左翼」でスタメン出場も4回には中堅、5回には右翼の守備位置に就き、西武ファンのみならずロッテファンにもあいさつ。6回から再び左翼に戻ると、8回には藤岡が放った左翼線への打球をスライディングキャッチ。この日一番の大歓声を受けた。
全力で駆け抜けた12年間の現役生活だった。プロで生き抜くため、走塁技術を磨いた。「いろいろな方から教えてもらいましたし、その中で思っていた以上に走れたのかなと思います」。16、19年に盗塁王のタイトルを2度獲得。球界屈指のスピードスターとして、球団歴代5位の通算225個の盗塁を積み上げた。
チケット完売の試合後には、引退セレモニーが行われた。「これまでの僕の野球人生に携わっていただいた全ての方々に感謝を申し上げます」。感謝の思いを胸に、第2の人生への一歩を踏み出す。【水谷京裕】



