西武の西川愛也外野手(25)が8回に決勝6号ソロを放ち、ルーキー武内夏暉投手(23)のプロ初完封をアシストした。
お立ち台で「ウェ~イ!」と叫ぶのも板についてきた。予期せぬ質問に戸惑う場面もまた、西川らしい。それでも「シンプルに、ポイントをちょっと前にするだけ」というバッティングと同じように素直に突破し、ファンをわかせる。
15日の金子侑司外野手(34)の引退試合は、先輩がレフトで自分がセンターだった。「面倒見よくて、接しやすくて、寂しかったです」。そして目を輝かせる。「やっぱ、華がありますよね。最後の守備とか」。
ファンの大歓声を起こした、左翼線へのスライディングキャッチ。いつものように帽子も落ちた。「帽子、取りに行きますよ。落としてくださいね」。最後に拾えたことも、また幸せ。
60打席もヒットが生まれずに泣いた日々から1年、2年が過ぎ、苦しいチーム状況の中で「3番センター」で起用されることが増えた。「今は外国人もいないですし…」なんて自虐も込めながら、着実に階段を上っている。
春季キャンプで真顔で言っていた。
「今年ダメなら、オフに外野手の補強があると思っています」
苦しい1年で、決して突出した成績ではないものの、抜け出す気配は見せている。これで6本塁打だ。少しずつ見え始めた、プロ野球での活躍。金子侑の姿を見て、思った。
「僕も最後は、ああやって仲間やファンから、ああやって送られるような選手になりたいなって」
そんなかっこいい選手に-。でも最近は仲間から「ダサッ」といじられることも多いという。何がというと、帽子。つばを折るプロ野球選手が減った中、西川は少し折っている。
「折らないのが似合わないです。ストレートキャップ、まじで似合わないです。自分的にもなんか気持ち悪いんです」
だから折っている、いじられようとも。
「自分が良ければ」
なお帽子のサイズは52・5センチ。なかなかの小顔ぶりに、そうでない選手、首脳陣たちが無理にかぶろうといじることも、時折ある。【金子真仁】



