ソフトバンクドラフト2位のルーキー岩井俊介投手(23)に、節目のプロ1勝が舞い込んできた。「いや~。うれしいですね。こういう緊迫した試合で投げられて、勝ち星を挙げられた」。ヒーローインタビューで思わず声が弾んだ。記念球を突き出し、笑顔で無数のフラッシュライトを浴びた。
出番は6-3の5回2死二塁の場面だった。3点差に迫られた直後。先発大津からバトンを引き継いだ。岩井は「もう、気持ちで。強い気持ちでバッターに向かっていくだけでした」。楽天の伊藤裕を3球で追い込む。カウント1-2からの5球目だ。最後は真ん中低めに決め球のフォークを落とした。イメージ通りの空振り三振。わずか5球でひと仕事を終え、マウンド上でガッツポーズした。
同期入団の選手から刺激をもらう。23年ドラフト2位指名で名城大から入団。公私ともに仲良しの同1位の前田悠は2軍で好投を続け、同5位の沢柳、同6位の大山はプロ初勝利をすでに挙げていた。岩井は「同級生の大山、さわさん(沢柳)が勝利を挙げていたので。自分も勝てて良かったです」と安堵(あんど)の笑みを見せた。
チームのブルペン事情は万全でない。勝ちパターンの一角だった藤井、松本裕の両右腕が離脱中。危機的な状況にも、大山をはじめ、この日は木村光、大山も好救援するなど若手中継ぎ陣の存在感も光る。小久保監督も「開幕からいたメンバーが離脱している中、彼らは存在感を発揮してますよね」と目を細めた。
チームは優勝マジックを1とし、4年ぶりのリーグVがいよいよ目前に迫った。「本当にいい経験ができている」。チームの歓喜の瞬間を前に、チームの未来を担う若鷹がうれしい白星をつかんだ。【佐藤究】
◆岩井俊介(いわい・しゅんすけ)2001年(平13)7月30日生まれ、愛知県出身。京都翔英-名城大を経て、23年ドラフト2位でソフトバンク入り。趣味は筋トレで、あだ名は「キン肉マン」。憧れの投手は、球団OBの千賀滉大(メッツ)。181センチ、92キロ。右投げ右打ち。今季推定年俸1200万円。



