阪神森下翔太外野手(25)が16日、日本代表メンバー入りの吉報を、自主トレ先の沖縄・宜野座村で聞いた。WBCは初出場。その表情は引き締まった。「わくわくもあり、不安もありながら。どれだけ自分ができるのか、楽しみ。早くやりたいなという気持ちは強いです」。日本代表の2大会連続世界一へ決意を新たにした。

24年のプレミア12では全9試合で4番を任され、打率3割5分7厘、1本塁打、9打点の大活躍で準優勝に貢献。今回もその勝負強さを期待されての選出だ。「10打数1安打でも、チームの勝利に貢献する1打だったら日本代表としてはすごく価値のある打撃」と気合十分。侍ジャパンの井端監督は、本業の右翼に加え、中堅での起用を「考えています」と明言。森下も「自信を持って井端監督が送り出せる状態にもっていきたい」とマルチな働きで勝利に力を尽くす。

今オフの自主トレのテーマは長打力アップ。阪神のキャンプ地でもある宜野座で中日上林、ロッテ西川とともに合同自主トレを公開。打撃練習やトレーニングなど約6時間、汗を流した。打球角度をつけての本塁打量産へ、コンタクトのポイントの確認など試行錯誤を重ねている。14日にはカブス鈴木の自主トレを見学。打撃のブレや振り込む際の体の使い方など、課題克服のヒントをもらった。「すごく参考になりましたし、勉強になりました」。昨季32本塁打102打点をマークした大リーガーから得た学びは大きかった。

今季のノルマには30発を掲げた。昨季はリーグ2位の24本塁打を放ったが「物足りない」ときっぱり。「30本は1つの壁であり目標。30本を目指していたら上にはいけないと思うので、35本を目標に頑張りたい。打撃タイトルは全部取りたい」。球団の生え抜き右打者の30本塁打は、日本一になった85年の岡田彰布(35本)を最後に出ていない。

WBCのあとは阪神でリーグ連覇を目指す1年。「連覇というより、26年のシーズンを1位で終えるということを意識しながらやっていきたい。個人的にもキャリアハイをずっと目指している」。世界一からセ界一へ。頂点だけを目指して突き進む。【村松万里子】

○…森下の自主トレをサポートする、野球トレーニングジム「Rebase」(リベース)の池田則仁代表も、30発到達に太鼓判を押す。1年目の23年は平均打球速度が144キロほどだったが、昨季は146キロにアップ。「長打を打てるトップ選手と言われるカテゴリーには入ってきた。長打を多くしたいと言ってもコンタクト、確実に打てるというところも上げ行かないといけないので、そこを両立した打撃というところでトレーニングや技術的に細かいところを進めています」。同ジムに森下は中大時代から通う。WBCメンバー入りに「ここまで来たかと。メジャーでやっている選手を間近に見て、トップになるためには何が足りないのか、肌で感じてほしい」とエールを送った。

◆森下と日本代表 侍ジャパンのトップチームには23年11月の「アジアプロ野球チャンピオンシップ」で初選出。打率4割5分5厘を記録し、同大会の“首位打者”となった。24年は強化試合で3月の欧州代表戦、11月のチェコ戦を経て同月のプレミア12に出場。全9試合で4番を務め、打率3割5分7厘、1本塁打、9打点の大活躍で準優勝に貢献。大会最多13得点、外野手部門でベストナインにも選出された。昨年11月の強化試合韓国戦にも出場するなど、井端ジャパンの常連。中大時代も2度の大学代表経験がある。