中日はドラフト1位ルーキー中西聖輝投手(22)が自身3度目の先発でプロ初勝利を挙げ、首位阪神に7試合目で今季初勝利を挙げた。30試合目でリーグ最遅の10勝に到達し、10勝20敗で借金を10に減らした。

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中西のプロ初勝利に智弁和歌山の恩師、中谷仁監督(46)は「本当にうれしい!」と喜びをあらわにした。この日、チームは練習試合を行っており、同チームの部長、コーチが中谷監督にかわり、随時、(中西の)試合をチェック。練習試合終了後、中西の初勝利を知ると、思わず「よっしゃー!」と声をあげ喜んだという。

試合をチェックしていたコーチからの報告は「『ザ・中西』のピッチングでした」だった。中谷監督は「フォアボールやデッドボールも多い。自作自演のピンチを作るけど、そこをゼロで乗り切るあたりが中西らしいでしょう(笑い)」と、高校時代を知る恩師だからこその感想を口にした。

当時から変わらぬ中西らしさは「楽しむ」だ。「高校時代から、楽しそうに投げている時は、ゾーンに入って自分のペースで投げられている証拠なんです」と、分析する。アマチュアもプロも、ステージは変わっても“中西らしさ”を失わずに突き進んで欲しい。「仕事になると厳しい部分もあると思うんですが、彼らしさを全面に出して欲しい」と、願った。

捕手としてプロ野球を経験した中谷監督だからこそ、その世界の厳しさは痛い程わかる。「“おめでとう”だけれど、まだまだシーズンは続く。次、投げられる権利を勝ち取れたと思う」と、長いシーズン、また中西のプロ野球人生を見つめる。「彼がゲームを作ったというより、野手の人たちが作ってくれたゲームだと思うんです。いつかは自分が野手を助けるピッチングができるように、今年、そういう姿を見せてほしいと思います。まだまだこれからですよ。より向上心を持ってまた次の登板機会に備えてもらい」と、あたたい言葉をエールにかえた。