小遣いだけは現状維持目指す!?

 日本ハム中田翔内野手(19)が18日、プロ初の契約更改交渉に臨み、300万円ダウンの年俸1200万円でサインした。期待された1年目は1軍出場がなく、あっさりハンコを押したが、入団時に月額30万円で話題を呼んだ小遣いは強気の交渉を宣言。来季の1軍定着もあらためて誓っていた。(金額は推定)

 300万円ダウンを素直に語った後、中田が一転して力強く“銭闘”を宣言した。今季の月額30万円の小遣いについて「その中で貯金とかもしているんで、それは変えさせるつもりはないですね」。豪快に言い放ち報道陣を笑わせたが、本人は至ってまじめな表情だった。

 今年1月の自主トレ中、母香織さんとの“契約”で、小遣いが月額30万円に決まったことを告白した。さらに「(30万円なら)何も買えないです」と大物っぷりを披露し話題を振りまいた経緯がある。来年度の小遣いの“契約更改交渉”をこれから母と行う予定だが、ここは一歩も譲る気はないようだ。

 対照的に年俸は納得のサインだった。左手首の骨折もあり、1軍出場はかなわず、プロの厳しさを知った1年。プロ初の契約更改交渉は「少し緊張したけど(球団から)ありがたい言葉をたくさんもらった」と振り返り「正直、もっと落ちていると思った。パンパンと終わりました」と、はんこを押したという。

 ルーキーイヤーは行動面でも周囲の目が光っていたが、島田チーム統括本部長は「良くなってきているところに説教の必要はない。来季?

 当然1軍を期待」と話した。契約更改交渉も20分程度で終わり、テレビカメラ4台、報道陣約30人と1軍未出場選手では異例の注目度だった。

 今オフは12月20日前後まで鎌ケ谷で練習後、年末年始は地元広島の球場を借りて練習に励む予定。来季は二岡加入で内野のレギュラー争いが激化する。「1軍に残る気持ちでやらないといけないし、そのくらいの自信は付いてきた。2軍はもういいです。(年俸を)3倍にしたいっすね」。母との“小遣い交渉”の意気込みと同様に、来季へのモチベーションは高い。【村上秀明】