<ソフトバンク1-4西武>◇9日◇福岡ヤフードーム

 西武が1日で首位の座に返り咲いた。帆足和幸投手(30)がソフトバンク相手に8回を4安打1失点と好投し、5勝目を挙げた。先制点こそ許したものの、リーグトップの防御率1・27と抜群の安定感をみせる左腕が粘りの投球を見せれば、下位打線が奮起して試合をひっくり返した。この3連戦を2勝1敗と勝ち越し、チームは単独首位。最高の形で交流戦に突入する。

 10年の帆足はひと味違う。ソフトバンク打線を相手に散発4安打、失点は2回の1点のみという快投を見せた。昨季は同じ5月9日にようやくシーズン初勝利を挙げるなど出遅れたが、今季はすでに5勝目。それでも「今年はカウントを有利にして勝負できているから。でも今日は力みすぎて、前半ちょっとふらついてた」と反省点から口にした。

 確かに立ち上がりは良くはなかった。「(相手の)小椋君が同じプレートの一塁側を使ってて、歩幅が合わなくて。足が滑るような感じだった」と振り返る。3回までは2安打2四死球と毎回走者を背負ったが、4回からは三塁側のプレートに立ち位置を変えた。それが功を奏し、8回まで2安打1死球といつもの安定感が戻った。さらに「右打者の外の真っすぐが投げやすくなった」と“副産物”もあった。

 この試合、開幕以来不動の5番指名打者だったブラウンが、不調のためスタメンを外れた。一緒に食事に行くと「帆足は試合での投球はもちろん、食事のセッティングや気配りのできるナイスガイ。何とか援護したい」とバックアップを約束され、登板する試合で3本塁打を放ってくれた。この日はベンチで見つめるブラウンの前で粘りの投球を披露した。

 この日は母の日。福岡の実家でテレビ観戦している母和子さん(61)にも勝利を届けた。「勝てて良かったです」と笑った顔は、充実感にあふれていた。【亀山泰宏】

 [2010年5月10日8時38分

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