<中日2-8楽天>◇23日◇ナゴヤドーム
交流戦男が投げて打った。楽天の田中将大投手(21)が中日打線を7回1失点に抑え、4回には相手先発山内をKOする中犠飛で4点目をたたきだして6勝目を挙げた。中日には4連勝で、通算41勝のうち交流戦10勝目となった。チームは日本ハムと並んでいた最下位を脱出した。
田中は一塁へ走った。高く上がった打球を中堅の大島が捕った。三塁走者のリンデンが生還する。追加点を確認した田中は「よしっ」とばかりに、バッティンググローブで包まれた両手をパンと1度たたいた。4回1死二、三塁。スライダーをきっちり犠飛にした瞬間だった。
交流戦ならではの光景。もちろん犠飛より安打の方がいい。しっかり走者を進めるべく、ロッテ金泰均のように軸足に重心を置いたフォームで構える。結果的に犠飛で、4点目のリードを作った。2試合連続の打点だった。交流戦前に話していた「打撃は自分を助ける」を実践。打者としてマウンドをにらむのも、気分は悪くはない。
対中日4連勝で、交流戦通算10勝目となった。プロ4年目での通算は41勝。交流戦はレギュラーシーズンの144分の24試合のため全体の6分の1(約17%)。それなのに、全勝利の約4分の1(約24%)を交流戦が占める。歴然とした高比率を問うと「相手がいつも当たる(投手)のではないので、ボールが分からないのがあるんじゃないですか?」と話す。ただ、打席に立つことの効果を聞くと「楽しいは、楽しいですよ」と目を細めて好影響を認めた。
マウンド上では、完ぺき主義者になる。7回6安打1失点。先発投手の仕事を十分果たした。それでも「調子自体は前に比べて良くなって来ていると思いますが、まだまだ自分としては満足できるものではありませんでした。まずまずと言えば、まずまずなのかもしれませんが、まだまだ修正の余地があります」と不満顔。特に「あの本塁打は余計でしたね」と、唯一の失点への反省を繰り返した。
6回、今季習得した「マードロップ」をブランコに本塁打された。「変化球にも順序がある。あれはボールに投げないといけない」と、勝負球ではない新球で本塁打とされた自分が許せない。ブラウン監督も「田中は、両サイドを突いて、いい投球をしてくれたよ」とご機嫌だったが「完ぺきを求めて、不利なカウントにすることもあったね」とも話した。ギリギリの勝負を続ける中、バットを振ることが、清涼剤になっているのは確かだ。【金子航】
[2010年5月24日9時23分
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