<横浜1-2日本ハム>◇6日◇横浜
横浜の西日を浴び、軽く両腕を突き上げた。冷静沈着な日本ハム武田勝投手(31)が、珍しく感情を高ぶらせた。下園を遊飛に打ち取り、チームの連敗を5で止める1失点無四球完投ショーが完結した。「1つずつアウトを取っていくことだけ考えた」と振り返り、110球で、わずか3安打1失点に抑えて積み上げた27個のアウトに満足そうだ。
我慢比べに耐えた。5回には村田に低めチェンジアップを拾われ、同点被弾した。「とりあえず1回、1回と思って」とリセット。横浜加賀との投げ合い。シュートでカウントを稼ぎ、勝負球をミスなく内外角へ散らした。8回の決勝点まで、じっと待った。
交流戦登板4試合で負けなしの自身3連勝とエンジンがかかった。開幕から要所での失点を重ね、早期降板の連続。苦しむ姿に、周囲からの見えないサポートも受けた。バッテリーを組み決勝打を放った大野にこの日、金子誠が攻守交代などのたび駆け寄り「マサルのことは長く見ている。オレの見方を伝えている」と耳打ちし、リードのヒントを伝達している。もがく左腕の必死の姿勢が、全員野球へ導く求心力になった。
中継ぎ陣をほぼ総動員しながら巨人に連敗。梨田監督は「ありがたかった」と感謝した。武田勝の洗練された心技体が、再反攻の力を注入した。【高山通史】
[2010年6月7日8時36分
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