<ソフトバンク5-1日本ハム>◇13日◇福岡ヤフードーム

 実りが少ないと分かっていても、熱投した。日本ハム・ダルビッシュ有投手(23)が痛打の嵐を受けながら141球、8回完投した。ワーストタイの被安打11で、6年目で初めての6敗目。試合後に取材を受けていた輪の前を、1安打に終わった中田が通りかかると「おい、切り替えろ!」と明るくやじった。苦笑する後輩を尻目に、淡々と敗戦の弁をつないでいった。

 4回が分岐点になった。3回に先制を許し、4回に味方の援護で追いついた直後。1死一塁からペタジーニに、やや外寄り高め150キロの速球を、左翼席まで運ばれた。「いい音がしたけれど、いくとは思わなかった」と痛恨の決勝2ランを振り返る。マウンドでは「入ったの?」と、つぶやいた。

 落とし穴に、はまった。過去の対戦経験、またその日に感じた自身の感覚などを元に、球種を選択していくタイプ。ダルビッシュにとって、まだノーデータに近かった。その怪力助っ人に、プロ初対決の2打席目で「力があるんだなぁ、と思った」と認識した時には、時すでに遅かった。それでも「調子が悪くて打たれたんだったら気分が落ちるんですけれど、仕方がないですから」と、サバサバと振り返った。川崎にも2点二塁打を浴び、この回4失点。梨田監督は「あの4点が大きすぎたね」と悔やむ乱調だった。【高山通史】

 [2010年8月14日10時36分

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