<阪神4-3ヤクルト>◇14日◇京セラドーム
ヤクルト赤川克紀投手(20)は、プロ初先発を前にガチガチになっていた。「めちゃくちゃ緊張して、腕が振れませんでした」。その緊張から解き放たれたのは1回、ブラゼルへの死球のおかげだった。「あれで、いいように吹っ切れました。もう当ててもいいと、開き直って腕が振れました」。高卒1年目だった昨年、プロ初登板のマウンドは1死も奪えずに降板する屈辱を味わった左腕が、粘りの投球でアウトを積み重ねた。
この日のチャンスを手にするために、猫背だった姿勢を正した。2軍の山部投手コーチから「背筋を伸ばせ」と口酸っぱく言われていた。「姿勢が良くなった分、フォームが安定した」。感じていた手応えを阪神打線にぶつけた。5回1/3を4失点は、小川監督代行からも「よく投げてくれた。また次に期待したい」と褒められる内容だった。
チームの連勝は10で止まってしまった。しかし今後に向け、20歳の左腕が経験を積んだことはチームの財産になる。「課題は直球のスピードと落ちる球の精度を上げること。連勝中にチャンスをもらって、勝たなければいけなかったけど、自分の中ではいい投球ができた」と肥やしにできた。この日の敗戦の分は、いずれ赤川が返してくれるはずだ。【竹内智信】
[2010年8月15日8時33分
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