<西武7-0オリックス>◇28日◇西武ドーム

 指揮官と主砲が退場となる後味の悪い敗戦となった。オリックスが今季8度目の0封負けで、またしても借金完済に失敗。フラストレーションのたまる1敗となった。ヒーローインタビューが響き渡る中、就任後初の退場となった森脇浩司監督(52)は普段と変わらぬ表情で、西武ドーム特有の長い階段を淡々と上がった。

 「勝つことと選手を守ることが一番の役割。選手を守れず申し訳ない。僕の退場より李大浩を退場させてしまったことが残念」

 6点を追う6回だった。李大浩内野手(31)が低めのワンバウンドのカーブを振った。バットに当たったかに見えたが、判定は空振り三振。これに李大浩が猛抗議し、指揮官も抗議に走った。約3分の抗議後、李大浩の肩に手をやりベンチに戻ろうとしたが、途中で李大浩が球審に侮辱行為を働いたとして退場を宣告された。これに森脇監督が激高し球審の胸を突いて、暴力行為で退場となった。

 先発ディクソンが3回もたずに降板し、序盤から大量リードを許した。後半戦4試合連続2桁安打だった打線も沈黙。責任感の強い4番はストレスを抱えていた。来日初の退場に「何も話すことはありません」。休日を挟んでソフトバンクと4連戦。イライラを吹き飛ばすのは白星以外にない。【池本泰尚】