侍ジャパンの佐藤輝明内野手(26)が値千金の一打を決めた。7回に逆転し、1点リードで迎えた8回。1死一、三塁の好機で「代打佐藤」がコールされた。
「点を取りたいという気持ちでバッターボックスに向かいました」。この回から代わったオーストラリアの6番手右腕、ハンプトンの初球142キロツーシームを迷わずフルスイング。左翼ライン際、フェアゾーンにポトリと落ちると、大歓声が起こった。「積極的にいくのは自分の持ち味なので、そこが出せて良かった」。天覧試合でリードを2点に広げた適時二塁打は、WBC初安打で初打点。二塁ベース上では「お茶たてポーズ」で喜びを表現した。
WBCは3試合連続代打で出場。普段とは異なる役割にも「しっかり中で準備をして、難しさはありますけど、変わらずやっていこうと思います」と向き合う。7日の韓国戦では、本職の三塁だけでなく右翼の守備にも就いた。「しっかり準備はしているので、そこで迷いはなかった。準備は大事」と力を込める。
チャンスに備えた準備も、成長への学びも欠かさなかった。前日は大谷と村上のフリー打撃を、ケージ裏に陣取り食い入るように見つめていた。この日も最終組となった大谷の打撃練習中は、ケージの真裏が“定位置”。Hランプをともすと大谷から「ナイスバッティング」とねぎらわれた。
侍ジャパンはこの日、C組1位通過が決定。「チームとして、まずは良かったです。個人としても1本出て良かった」。世界一まで、虎視眈々(たんたん)と出番に備える。【磯綾乃】

