【マイアミ(米フロリダ州)12日(日本時間13日)=四竈衛】初優勝を目指すベネズエラが、「打倒侍ジャパン」を宣言した。1次ラウンド最終戦で敗れたとはいえ、投打ともに総合力はトップクラス。大谷翔平投手(31)、吉田正尚外野手(32)ら主力に左打者が並ぶ侍打線に対し、先発には昨季12勝の左腕レンジャー・スアレス投手(30=レッドソックス)を起用。過去3度優勝の日本との初対決に、総力戦で臨む。

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練習終了後、12年に3冠王を獲得し、今大会でベネズエラの打撃コーチを務めるミゲル・カブレラは、ちゃめっ気たっぷりに言った。「Four walks(4四球)」。大谷との対戦について、全打席で歩かせるとのジョークで、周囲を笑わせた。無論、ラテン気質の同国は、大谷だけでなく、全員と真っ向勝負。ポストシーズンを含め大谷を5打数1安打に封じてきた左腕スアレスに、まずは命運を託して勝機を見いだすゲームプランは変わっていない。

実際、練習後の公式会見に臨んだロペス監督は、真剣な表情でエース左腕への期待を口にした。「彼は冷血なほどに、自分のことを準備する。3万人、4万人の前でも投げられる」。フィリーズ時代、数々のポストシーズンのマウンドを踏んだ強心臓左腕への信頼感が揺らぐことはない。一方で、前回覇者の日本に対する敬意を示し、さらに続けた。「彼らは洗練されたチーム。基本に忠実であるとはいえ、彼らにも弱点はあるはずだ」。具体策こそ明かさなかったものの、山本とスアレスの両先発が大量失点することは考えにくく、後半勝負をイメージしている確率は高い。

オールスター級の強打者を多数擁するものの、過去のWBCでは頂点に立っていない。1次ラウンド最終戦でドミニカ共和国相手に熱戦の末、敗れた後、選手たちは自主的に密室でミーティングを行い、あらためて結束を固めた。一夜明け、午後からの自主練習にはペレス、アクーニャらベテランの主力陣も参加。「もし勝ちたいのであれば、チャンピオンになりたいのであれば、ベストであることを証明しなくてはならない。そのためには、自分たちができることをやるしかない」。ロペス監督の口調は、最後まで力強かった。