【マイアミ(米フロリダ州)15日(日本時間16日)=四竈衛】17年以来、2大会ぶりの王座を目指す米国が、難敵ドミニカ共和国に競り勝ち、3大会連続で決勝進出を決めた。昨季サイ・ヤング賞の先発ポール・スキーンズ投手(23=バイレーツ)が5回途中1失点と好投。看板打線はソロ2本による2得点に終わったが、救援陣の無失点リレーで逃げ切った。17日(同18日)の決勝戦では「イタリア-ベネズエラ」の勝者と対戦する。

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試合終了の瞬間、米国内でありながら完全アウェーのような球場内は、騒然としていた。9回2死。最後は、際どいコースが「ストライク」と判定され、米国の決勝進出が決まった。歓声とブーイングが交錯する中、張り詰めた空気から解放された米国ナインは、誰彼となく、勝利の喜びを分かち合った。デローサ監督は、誇らしげに言った。「これぞハイレベルな野球だった。ずっと記憶に残る試合となった」。

ともに優勝経験を持ち、破壊力のある重量打線を看板にした両軍が、中盤以降、膠着(こうちゃく)するほど、引き締まった一戦だった。一塁走者を三塁で補殺したジャッジの好返球。そのジャッジの本塁打性の打球を中堅フェンス際でつかみ取ったロドリゲスのスーパー捕球。5回1死一、二塁のピンチに、左打者のソトに対して救援した下手投げのロジャースが外角シンカーで併殺に仕留めるなど、派手な点の取り合い以上に、野球の醍醐味(だいごみ)が凝縮された戦いだった。

4回に勝ち越しソロを放ったアンソニーは、会見場でも熱気が覚めやらない表情だった。大会直前、故障者の代替選手として緊急招集され、まだあどけなさの残るチーム最年少の21歳。「幼い頃から夢見ていた場所に今いるなんて、まったく予想もしなかった」。同点ソロを放った24歳のヘンダーソンも、「ワールドシリーズに出たことはないが、こういう雰囲気なんだろうね」と、高揚感を隠そうとしない。

1次ラウンドではイタリアに不覚を取ったとはいえ、今の米国に油断はない。王座奪回まであと1勝。「我々の仕事はまだ終わっていない」。それまで笑っていたデローサ監督は、口元をキリリと引き締めて顔を上げた。

▽米国スキーンズ(先発で5回途中、71球を投げて1失点)「このチームは見ていて楽しい。これだけ救援陣がやってくれると、先発投手として楽だよ。4回から5回くらいでいいからね。これまで対戦した中で最もタフな相手だったが、自分の仕事をやり遂げることだけを考えていた」

▽米国ミラー(9回に登板し無失点2奪三振でセーブ。最速約164キロをマーク)「自分の仕事をやり遂げることだけを考えていた。大会前、デローサ監督から連絡を受けた時には(出場すると)即答した。迷うことなんかなかったよ」

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