2年前の全中4強が、それぞれの世界で地力を磨いている。

初場所前の1日に行われた高校相撲の全国大会「立川立飛・元日相撲」の決勝戦は、鳥取城北高の落合哲也と、埼玉栄高の竹田章一郎の2年生対決だった。その2人に加えた現幕下の吉井(17=時津風)と大辻(17=高田川)が、18年の全国中学生相撲選手権(全中)の準決勝進出者4人だった。

その全中で中学横綱に輝いた吉井、準優勝だった大辻はともに、元日の決勝戦の様子をテレビで観戦したという。「アマチュア、プロ関係なく、みんな力をつけていると感じた。自分も絶対に負けたくない」と吉井。昨年7月場所では89年(平元)夏場所の貴花田以来31年ぶりとなる16歳での幕下勝ち越しも果たし、現時点では世代をリードする印象だが、ライバル心を隠さない。

大辻は師匠の高田川親方(元関脇安芸乃島)に常日頃から「後から入ってくる子に負けるな」とハッパをかけられているという。けがで出遅れた時期もあったが、幕下2場所目の今場所は3勝1敗と白星を先行させている。プロとアマチュアの違いはあるものの“03年度生まれ”が切磋琢磨(せっさたくま)していく。【佐藤礼征】(ニッカンスポーツ・コム/バトルコラム「大相撲裏話」)

西乃龍(左)と攻め合う大辻(撮影・鈴木正人)
西乃龍(左)と攻め合う大辻(撮影・鈴木正人)
「立川立飛・元日相撲」で高校横綱に輝いた鳥取城北高の落合哲也(2021年1月1日撮影)
「立川立飛・元日相撲」で高校横綱に輝いた鳥取城北高の落合哲也(2021年1月1日撮影)
「立川立飛・元日相撲」の準決勝で鳥取城北高の延原闘真に押し出す埼玉栄高の竹田章一郎(左)(2021年1月1日撮影)
「立川立飛・元日相撲」の準決勝で鳥取城北高の延原闘真に押し出す埼玉栄高の竹田章一郎(左)(2021年1月1日撮影)