30日にWBO世界スーパーフライ級王者井上尚弥(24=大橋)に挑戦(横浜文化体育館)する同級6位ヨアン・ボワイヨ(29=フランス)が25日、横浜市内のジムで練習を公開した。

 27日に来日するトレーナーら陣営よりも一足早く、マネジャーの美人妻バネッサ夫人(22)と同伴で23日に来日。この日は報道陣の前で、シャドーボクシングやサンドバッグ打ちのメニューを披露した。井上に「リングの上で会いましょう」と余裕の笑みでメッセージを送った。

 現在、31連勝中と好調をキープしており「完全な自信があるとまでは言えないが、勝つチャンスはあると思っている」と静かな闘志を燃やした。身長170センチとスーパーフライ級では高身長となるボワイヨだが、減量は2キロ程度とウエートの問題はまったくないという。料理好きのバネッサ夫人は「たくさん食べさせているけれど、彼の体重は増えない。自分でバランスを取っているので甘いものも欲しがらない」と明かす。

 過去にはアルゼンチンに3年ほど暮らし「自分のボクシングが欧州スタイルだったので、もう少し南米スタイルを学びたかった。それで自分のスタイルもアグレッシブになった。自分はアウェーが好き。リラックスして試合ができる」と海外マッチにも十分対応できることを強調した。

 同夫人から「彼にとってボクシングは情熱そのもの。その情熱を支えてあげたい」と見守られているボワイヨ。「自分の仕事としてスペクタクルな良い試合をしたい」とクールな表情で意気込んだ。普段は引っ越し業を兼務しながらボクシングに打ち込むフランス人ボクサーが、初の世界戦に向けて気持ちを高揚させていた。