ボクシングのWBO世界フライ級タイトル戦(12月31日、大田区総合体育館)の挑戦者で同級1位五十嵐俊幸(33=帝拳)が25日、都内ジムで練習を公開した。

 王者木村翔(29=青木)の初防衛戦で日本人対決となるが、「いい練習も出来ているので自信はある。木村選手はとにかく手数で前へ出てくると思うので、自分がどうさばいて打ち返すか。臨機応変に戦いきることが勝つことの近道」とにらんだ。練習でもフットワークで展開してのシャドーボクシングやミット打ちを披露。接近戦での連打もみせ、戦術の幅をアピールした。

 WBC同級王者として2度目の防衛戦で八重樫東に敗れたのは13年4月だった。その頃に比べると、試合前の体調にも大きな改善が見られるという。当時は14キロの減量で、計量を終えることが目標。公開練習でも動けないのが現実だったが、この日は軽快そのもので肌つやの良さも際立った。「ウエートトレーニングでパワーを付けることをやめたのが大きい」と、自信の強みのスピードを生かすためにあえて筋肉量を落とした決断が吉と出て、減量苦から解放された。

 「4年半はすごくしんどかった。今回の試合に勝って帳消しにしたい。17年はいい年だったと思われるようにしたい」と誓った。