今年最大のビッグマッチはメキシコの至宝に軍配が上がった。挑戦者のカネロこと元2階級制覇王者サウル・アルバレス(メキシコ)が序盤から前に出る積極性で、王者ゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)と渡り合い、2-0の僅差判定勝ちで新王者についた。ミドル級新記録の通算21度目の防衛を阻み、プロ初黒星も与え「明白な勝利だ」と誇った。

1年前は引き分け。5月の再戦は自身のドーピング違反で延期となり、6カ月の出場停止処分明けだった。疑惑の目を向けられ続け、怒りを抱えていた。1年前の守備的戦術ではなく、効果的なボディーなど、打ち合って強者を証明。「人々が望むなら、またやってもいい」と3度目の決戦へ含みを持たせた。