全日本プロレスが無観客テレビマッチを行い、世界タッグ選手権で“暴走大巨人”こと王者諏訪魔(43)、石川修司(44)組が宮原健斗(31)、ヨシタツ(42)組の挑戦を退け、2度目の防衛に成功した。

このタイトル戦は3月18日名古屋大会で行う予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、大会中止。だが、4月30日にヨシタツが再度挑戦を要求し、仕切り直しの一戦が実現した。

3年連続で最優秀タッグチーム賞を受賞している王者組の2人が優位に試合を運ぶが、ヨシタツ、前3冠王者宮原も負けじと逆襲。宮原の強烈な蹴り、ヨシタツのDDTなど諏訪魔を追い詰めるも、逆に諏訪魔が覚醒。ローリングラリアット、ロケットブロッサムと得意の連係技を決め、最後は諏訪魔がヨシタツから岩石落とし固めで3カウントを奪った。

現3冠王者でもある諏訪魔は試合後、「面白かったよ。おれはじっと見てくれるプロレスが大好き。こうしたらお客さんの反応がくるかと、イメージできる」と無観客だからこその楽しさを熱弁。「若手とかにはいい場所なんじゃないかと思うよ。だって観客の声援に左右されてたらいかんでしょ。そういう面では初心を取り戻せた。じっくりプロレスを体現するべきと思った」と自らのプロレス観を再確認した。石川も「新しいことにチャレンジしていかないと」と前向きな姿勢を示した。

3日にアジアタッグ、5日に世界タッグ、16日には世界ジュニアヘビー級と、テレビマッチでのタイトル戦が続く。諏訪魔は「3冠だってある。どんどんやりたい」と3冠ヘビー級王座の防衛戦にも意欲をみせた。