3冠ヘビー級選手権試合は、第63代王者の諏訪魔(44)が青柳優馬(25)の挑戦を退け、4度目の防衛に成功した。

何度フォールしてもカウント2で粘る相手をバックドロップとラリアットの応酬で沈めた。

青柳の史上最年少での3冠ヘビーと史上最年少5冠獲得を阻止。試合後は肩で息をしながら「(青柳は)強かったよ。急成長している。首や腕がしびれている。まだまだ伸びしろがある。今年1発目が青柳でよかった」と伸び盛りの25歳をたたえた。

前日の借りを返した。2日の世界タッグ選手権試合では、石川と組んで青柳、宮原組に敗れ、ベルトを失った。最後、諏訪魔は青柳にフロントヘッドロックから絞められレフェリーストップとなる屈辱を味わい、敗戦によって石川との「暴走大巨人」も解散に追いやられた。

デビューから16年。昨年3月には最多7度目の3冠ヘビー級王座戴冠。長年いる全日本プロレスへのこだわりも強く「全日本にかけている。気持ちの差だと思う」と勝因を口にした。44歳のベテランだが、体力も気持ちも衰えていない。試合後には次の防衛戦の相手に、以前から気になっていた31歳の芦野を指名。「今年は次世代の若い力が出てくると思う。その中でも芦野はハートが良くて筋が通っている」と年齢がひと回り以上下の若手に諏訪魔のプロレスを見せつける。

全日本は来年50周年の節目を迎える。「それまでチャンピオンで居続けたい。俺は全盛期だ」と拳を突き上げて締めた。

団体を支えてきた大学の先輩でもある故ジャンボ鶴田さんの背中を追いかけながら、諏訪魔が今年も全日本を引っ張っていく。