プロボクシングWBO女子世界スーパーフライ級王座決定戦が12月1日、東京・後楽園ホールで開催される。空位の同王座を懸けて拳を交える谷山佳菜子(35=ワタナベ)と晝田瑞希(26=三迫)が30日、東京・文京区の日本ボクシングコミッションで計量に臨み、谷山はリミット(52・1キロ)、晝田は400グラム少ない51・7キロでクリアした。

極真空手の世界選手権連覇、キックボクシングでも3つの王座を獲得した実績を持つ谷山は看護師の顔を持ち「闘うナース」と呼ばれる。今年は格闘技を始めて区切りの20年となり「節目で世界戦を組んでいただいたのは運命です。きちんと勝ってベルトを巻きたい。私が必ず勝って世界王者になる」と強い意気込みを示した。

また同郷&同門の重岡兄弟の存在も大きな刺激。兄優大(25)が17日に日本ミニマム級王座を獲得し、WBOアジア・パシフィック同級王座に続き、2つ目のタイトルを獲得。弟銀次朗(23)は来年1月6日、IF世界同級王者ダニエル・バラダレス(28=メキシコ)に挑戦する。

谷山は「優大選手が勝ったので私も続けるように。世界挑戦の決まった銀次朗選手にはつなげて欲しいと言われているので、つなげていきたい」と気合を入れ直した。

一方、全日本女子選手権で2階級制覇し、東京五輪女子フェザー級金メダルの入江聖奈と最後まで五輪出場枠を争ったトップエリートの晝田は「今はこの試合に勝つことしか考えていない。目の前の勝利だけに集中している。ただ位置付けは通過点かなと思う」と自信の笑みを浮かべた。

計量会場にはピンク色のヘア、ピンク色のジャケットで姿をみせ「ピンクの(WBO)ベルトは私が取る運命。しっかりと取りたい」と気持ちを高揚させた。

プロ転向後、3戦目で日本女子フライ級王座を獲得し、続く4戦目での世界初挑戦。4戦目での世界王座獲得となれば国内最速タイ記録となる。