東洋太平洋ライト級4位の宇津木秀(30=ワタナベ)が、王者の鈴木雅弘(29=角海老宝石)に5回2分54秒、TKO勝ちを収めて王座を奪取した。

5回2分すぎに左フックで王者をロープに後退させ、顔面を真っ赤に染めた鈴木に細かい連打を一気にたたみかけると、レフェリーが2人の間に割って入って試合を止めた。

「これで決められるとは思わなかったけど、相手がロープを背負ったのでコツコツ当てようと思った」と、宇津木は冷静に試合を振り返った。

この試合前まで鈴木が10勝7KO(1敗1分け)、宇津木が13勝11KO(1敗)でともに強打自慢。アマ時代からのライバルで、プロ転向後の22年2月に日本ライト級王座決定戦で対戦して、宇津木が9回TKO勝利を収めていた。

2年5カ月ぶりの再戦でリベンジに燃える鈴木が挑んだ打撃戦に、宇津木も初回から応戦。同回終了間際に左フックを浴びて腰を落とし「(体が)しびれた」(宇津木)。3回から左ジャブを軸に自分の距離で戦う作戦に切り替えてペースをつかんだ。

宇津木は元日本同級王者。昨年4月の3度目の防衛戦で仲里周磨(オキナワ)に3回KO負けで王座を手放したが、再起後はこれで2連続KO勝利。

今後はかつて同門だった日本同級王者の三代大訓(横浜光)、WBOアジアパシフィック王者の保田克也(大橋)との対戦を希望。「自分が成長していると思った。ここからが再スタートになるのでベルトを統一したい」。挫折を乗り越えた強打者が、再び上昇気流に乗った。【首藤正徳】