大相撲の横綱日馬富士から暴行を受けた平幕貴ノ岩の実兄アディア・ルブサン氏(45)が17日までに、モンゴルの首都ウランバートルで共同通信の取材に応じ「とても悔しく、強い憤りを感じている」と述べ、日馬富士は直接、貴ノ岩に謝罪するべきだと語った。

 ただ日馬富士の進退については「モンゴル人の心は広い。反省していると聞いているので、引退せずに相撲を取り続けてほしい」と述べ、厳しい処分は望まなかった。

 貴ノ岩は暴行について10月28日に電話でルブサン氏に伝えた際「ビール瓶などで殴られた。悪いことはしていないのに、いきなりだった」と説明。また「(暴行を受けた後)立ったり座ったりすると、気分が悪くなったり、頭が痛くなったりした」と話したという。

 ルブサン氏は「けがが相撲取りとしての将来に影響を与えないか心配だ」と弟を気遣った。貴ノ岩の他のきょうだいもけがの具合をとても心配しているという。

 ルブサン氏は、日馬富士が貴ノ岩を励ますなど、かつては良い関係だったと指摘、「(日馬富士の)飲酒と短気な性格」が原因だとの見方を示した。