関脇御嶽海(24=出羽海)が、今年の6場所全てで勝ち越しを決めた。

 西前頭5枚目の荒鷲(31=峰崎)を押し出し。「自分の相撲が取れたので良かった」とうなずいた。

 場所前に左足親指の付け根付近の靱帯(じんたい)を損傷。腫れもひかず、親指を地面につくこともできなかった。それだけに「(勝ち越しは)無理だと思いました」。だが、ふたを開けてみれば前半戦に白星を積み重ねた。「ホッとしました。こういうけがをしたことがなかったので、けがしたらこうなるんだと、身に染みて分かった」と胸をなで下ろした。

 前頭筆頭で始まった初場所から6場所連続で勝ち越した。これで関脇として3場所連続の勝ち越しにもなった。残り1日を残して今年1年間の勝利数は53勝で、1位の白鵬と2勝差の2位タイ。飛躍した1年とも言える。「次は最多勝を取れるように頑張っていきたい」と静かに上を見据えていた。