7場所連続休場中で、名古屋場所(8日初日、ドルフィンズアリーナ)出場を目指す横綱稀勢の里(田子ノ浦)が2日、名古屋市の九重部屋で復活のきっかけをつかんだ。

 たまたま同じく出稽古に来ていた白鵬に声をかけられ、昨年春場所前以来の三番稽古が実現。得意の左四つになれば優位に立てたが、厳しい攻めに四苦八苦して10番取って8敗。それでも「目覚めた感じがする」と充実感を感じ取った。

 白鵬は先輩横綱として「稀勢関は横綱として千秋楽まで取り切った経験が少ない。もっと感じてもらいたいし経験してもらいたい。何とかこの危機を乗り越えてもらいたい」とエールを送った。今日3日は稀勢の里32歳の誕生日で「そういうのも聞いていた」と、三番稽古は一足早いサプライズプレゼントだった。