三段目は東21枚目の元林(23=鳴戸)が、元高校横綱で同46枚目の北の若(19=八角)を一方的な相撲で寄り切って、7戦全勝で優勝を決めた。今年7月の名古屋場所から序ノ口、序二段と3場所連続の各段優勝を決め、序ノ口から無傷の連勝を「21」に伸ばした。

6戦全勝で3人が並んでいたが、先に相撲を取った西94枚目の淡路海(26=田子ノ浦)が序二段の村田(25=高砂)に黒星。勝った方が優勝という一番で元林は「相手も高校チャンピオンだから絶対に負けられない、とすごく緊張して」と話すように、立ち合いは待った、2度の突っかけと呼吸が合わず土俵下の審判長から注意された。4度目で立つと、突き放しから回り込む相手を冷静に正面に置き、正面土俵に退けた。

さすがに三段目に昇進し対戦相手も「圧力が全然違う」と違いはあったが、自分の相撲には変わりなく「圧力負けしないように、どんどん前に前に出ようと思った」と貫いた。その自分の相撲は場所途中から取れるようになったといい、そのきっかけは「親方に『自信を持って行け。お前なら勝てる』と言われてから自信を持てるようになった」と、稽古場でも相撲を取ったり、ぶつかり稽古で胸を出してくれる師匠の鳴戸親方(元大関琴欧洲)に感謝した。

近大付時代は、埼玉栄の貴景勝とも対戦経験があり、2勝2敗と五分に渡り合った。「相手は大関なんで刺激にはなります。足りない部分は稽古して、貴景勝関を目指して追いつけるように頑張ります」と、同じ土俵での再戦を誓っていた。