日本相撲協会広報部の高崎親方(元前頭金開山)が19日、報道陣の電話取材に応じた。12日に終了した協会員らの新型コロナウイルス感染歴を調べる抗体検査について「まだ向こう(研究機関)から何の連絡もない」と検査結果などは不明だという。

一方で「来週からプロジェクトチームが協会に集まって打ち合わせを始めようと思う。場所の運営に向けたシミュレーションをやっていかないと。3月に無観客でやって実績はあるけど、大阪より国技館の方が(動線などの)環境は悪いかもしれない。(本場所を)やる、やらないは別にして開催に向けてやることはやっていく」と説明。芝田山広報部長(元横綱大乃国)がチームリーダーとなり、無観客での開催を目指す7月場所(19日初日、東京・両国国技館)に向けて議論を重ねるという。

今日19日は、7月場所1カ月前にあたる。高崎親方は「安全に場所をやりたいという思いだけ」と本場所開催を切に願った。本場所開催は3月に大阪で行われた春場所が最後。「年6場所でやってきているから、これだけ期間が空くことはなかった。ふわふわした感じはある。自分でもそうなのだから、力士、親方はもっとあるでしょう。本来なら初日から2週間前の番付発表が基準になる。力士は逆算してスケジュールしているものだから」と師匠や現役力士を思いやった。

また、この日はプロ野球が開幕。「楽しみはある。相撲が3月場所で無観客でやって、ぶつかる音などで相撲の再発見があった。音とか休場の雰囲気とか興味ある。屋内と屋外でまた違うだろうし」と興味を示した。県をまたいでの移動が解禁となったことについては「相撲界に関しては協会が外出していいとはなっていない。まだ先は見えない。当たり前のものが当たり前じゃなくなったのをひしひしと感じる」と引き締めた。