元横綱大鵬の孫で元関脇貴闘力の四男、東幕下27枚目夢道鵬(19=大嶽)が自己最高位で勝ち越した。

狙い通りの相撲だった。西幕下32枚目隠岐の富士との一番。踏み込んで右前みつを取りにいき、左上手から出し投げで体勢を崩した。得意の左四つに組むと「動きが止まったので気合を入れていくしかない」と、執念の寄り切り。「立ち合い作戦通りできた。相手が重いので自分から先に形をつくろうと思っていた」と納得の表情を見せた。

4勝3敗と勝ち越したが、1番相撲は不戦勝だっただけに「(自分の中では)3勝3敗だと思っている」と謙虚に振り返った。

稽古場では来場所の再十両を濃厚にしている兄、東幕下2枚目王鵬の圧力を日頃から感じている。「兄の王鵬が押す力が強いので、稽古場から真っ向勝負でいけば力がつく」と感謝。来場所に向けて「ひとつ自信のある武器をつけられるように稽古したい」とさらなる成長を誓った。