相撲の成年個人で、昨年のアマチュア横綱の中村泰輝(だいき、日体大4年)が前回開催の3年前に続く2連覇を果たし、昨年の全日本選手権の優勝と合わせて、大相撲の幕下10枚目格付け出し資格を得た。

192センチ、170キロの大器は卒業後にプロ入りの意向で「(資格のことは)何も考えていなかった。最後の国体を楽しみながら。自分が強くなった新潟に恩返ししたかった」。圧倒的な強さを示して成年団体でも新潟を5連覇に導き、晴れやかな表情で2冠達成の喜びに浸った。

長い腕を生かした突き、押しで勝ち上がり、個人決勝は右を差して慎重に寄り切る器用さも見せた。今夏は国際総合大会「ワールドゲームズ」の無差別級で優勝。自分より体が大きな海外勢を相手にし「プロにいったらこういう感じなんだろうな」と自在な取り口の必要性を感じたという。

石川県津幡町出身で父知幸さんによると、誕生時に約4300グラムあったという。志願して中学から新潟で稽古に励み「頑張ったかいがあった」と中村。角界でも十分に活躍が期待できる逸材だ。