4日目にして幕内に全勝力士が不在となり、早くも混戦場所の様相を呈してきた。

平幕で全勝だった3人が次々と敗れ、3連勝と好調だった新三役の翔猿(30=追手風)も小結同士の対戦で霧馬山(26=陸奥)に引きずられるような上手ひねりで初黒星。最後に残された関脇豊昇龍(23=立浪)も高安(32=田子ノ浦)のかち上げに上体を起こされ、足がそろったところをはたき込まれ全滅となった。

報道陣のリモート取材に応じた日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)は、豊昇龍の敗因に「圧力」を挙げた。「最初に(立ち合いで)圧力負けしたから、どうしようもない。豊昇龍は(高安の立ち合いを)グッと踏み込んで止めるぐらいの圧力をつけなければ。そうすれば、はたきは食わない。突き刺すような、速くて強いもの(立ち合い)が必要」と改善を求めた。4日目にして勝ちっ放しが不在となった状況には「これは予想したとおり。横綱、大関陣が2人しかいないから混戦ですよ」と今後を見通した。