大相撲元小結の常幸龍で昨年9月に引退した佐久間貴之さん(34)の断髪式が23日、東京・両国国技館で行われた。

約160人がはさみを入れ、師匠の木瀬親方(元前頭肥後ノ海)の止めばさみで、まげに別れを告げた。「同級生、先輩、いろいろな方々にはさみを入れてもらった。本当に感謝しかないです」と実感を込めた。

今後は母校の日大の通信教育過程で教員免許取得して高校教員を目指す予定で、アマチュア相撲の指導者として引き続き相撲に関わっていくと抱負を述べた。

佐久間さんは、兄亮太さんに続き小2から相撲を始め、埼玉栄高2年時に国体個人など全国優勝、日大2年時には学生横綱に輝いたエリート街道を歩んだ。

11年の5月技量審査場所で前相撲から取り、序ノ口デビューからは史上1位となる27連勝を記録した。

12年夏場所で新十両、同年九州場所で初土俵から所要9場所で新入幕を果たした。最高位は小結(14年秋場所)、金星1個(15年初場所の日馬富士戦)を獲得。右膝のけがなどもあり16年初場所を最後に幕内から遠ざかり一時は三段目まで落ち、昨年9月の秋場所で現役引退を発表した。