大関昇進を目指す関脇3人衆の一人、豊昇龍(24=立浪)が“微妙”な一番で白星を挙げた。

平幕の翔猿(31=追手風)との一番は立ち合い、くせ者の動きを探るように、豊昇龍は割った腰を起こすと、一瞬、止まって相手の動きを確かめるように見てから立った。その後、相手を押し込み、回り込む翔猿の動きにも反応し足を運びながら圧力をかけた。翔猿との距離が一瞬、離れた時だった。前傾をかけた豊昇龍の体が少し右に傾きながら泳ぐような格好となり、目標を失った左手が大きく空振り。その時、左手が土俵の砂をはいたように見えた。

豊昇龍有利のまま、そのまま押し倒しで勝負あり。左手が砂をはくように見えた瞬間は、中継したNHKテレビ中継でのスロービデオでもとらえ、実況の三輪洋雄アナウンサーも一瞬「あっ」と声を上げた。何度もスロービデオが再生されたが、砂をはいたかは微妙なところ。勝負審判からも物言いはなく、豊昇龍は白星発進した。

この微妙な一番に、ネット上では「ビデオ判定を求めるリクエスト制度を作るべきだと思う」「豊昇龍の手が先に砂に触れている」「目の前の勝負審判が手を挙げてないからな-」「相撲は流れも大事。誤審だろうが相撲内容は完全に豊昇龍」など、議論百出の様相を呈していた。

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