日本相撲協会は23日、大相撲名古屋場所が開催されている名古屋市内で同場所の三賞選考委員会を開き、本割の結果から受賞力士が決まった。

殊勲賞は、横綱照ノ富士(31=伊勢ケ浜)から金星を奪い、大関とりの3関脇にも全勝するなど、優勝争いを引っ張った東前頭筆頭の錦木(32=伊勢ノ海)の受賞が決まった。三賞の受賞も初めて。初土俵から所要103場所目での三賞受賞は、制度制定後、最も遅い受賞となった。

敢闘賞は、幕尻の西前頭17枚目ながら、千秋楽を迎えてトップ並走の新入幕の伯桜鵬(19=宮城野)の受賞が決まった。千秋楽は関脇豊昇龍に敗れ、109年ぶりの新入幕優勝こそ逃したが、史上最速での受賞となった。また、左四つの相撲が評価され技能賞とのダブル受賞となった。

敢闘賞は他に、伯桜鵬同様、千秋楽を迎えた時点で、3敗でトップ並走の西前頭9枚目の北勝富士(31=八角)の受賞も決まった。本割で錦木に勝ち、進んだ豊昇龍との優勝決定戦は押し出しで敗れたが、初の敢闘賞で、三賞は過去技能賞が2度あり、3度目の受賞となった。

敢闘賞は他に、関脇豊昇龍(24=立浪)、小結琴ノ若(25=佐渡ケ嶽)、新入幕の豪ノ山(25=武隈)と湘南乃海(25=高田川)の4人が、いずれも千秋楽で勝った場合に受賞することが条件だった。この4人は、いずれも勝って受賞が決定。三賞の7人(延べ8人)受賞は過去最多となった。