大相撲秋場所(10日初日、東京・両国国技館)を8日後に控え、新小結の錦木(33=伊勢ノ海)がアクシデントに襲われた。

2日、東京・両国国技館で行われた横綱審議委員会(横審)の稽古総見に参加し、ぶつかり稽古で胸を出していた際に右ふくらはぎの付近を負傷したという。直後の取材では報道陣に「肉離れだと思う」と痛みを隠さなかった。「(昨日までは)順調に来ていた。まさか肉離れするとは」と落胆した。

名古屋場所は終盤に4連敗と失速して10勝5敗に終わるも、大関とりに挑んだ当時3関脇(豊昇龍、大栄翔、若元春)を撃破するなど場所を盛り上げた。初土俵から所要103場所での三役昇進をつかみ、史上3位のスロー昇進(1位は玉龍の107場所)となった。

本人は「いつも通りやっていきたい」と特に気にすることなく、この日も幕内力士の申し合い稽古では真っ先に土俵に上がるなど従来の積極的な姿勢は変わらなかった。

思わぬトラブルにも弱音は吐かない。なんとか治して秋場所に出場する意欲を示し、「三役として初めてなのでとりあえず勝ち越しを目指して、目いっぱい相撲を取りたい」と話していた。【平山連】