日本相撲協会は29日、福岡国際センターで大相撲初場所(来年1月14日初日、東京両国国技館)の番付編成会議を行い、九州場所を西幕下筆頭で6勝1敗の好成績だった尊富士(24=伊勢ケ浜)が初土俵から所要8場所のスピードで新十両昇進を果たした。

青森県五所川原市出身の尊富士は鳥取城北高から日大に進み、昨年秋場所に初土俵を踏んだ。所要8場所は九州場所で優勝争いを展開した同部屋の熱海富士と同じ。「一緒だね」と声をかけられたという尊富士は「うれしい気持ちとあと1場所早ければという思いがあった」と熱いライバル心を隠さない。

師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)は「地元からという感じが強い。旭富士道場で稽古して小さいころから知っている。よかったなという思い」と格別に喜んだ。尊富士の前に出る強さを評価しつつ、「これからですね。幕内に上がるためには学ぶことが多い」と話した。

尊富士は熱海富士の優勝争いに刺激を受けた。「悔しい気持ちになった。自分も早く優勝争いをしたい」と言い、「自分の持ち味、立ち合いをもっと強化していく。やるしかないという思い」と早くも意欲をみなぎらせた。