大相撲の元関脇寺尾で、17日にうっ血性心不全のため60歳で亡くなった錣山親方(本名・福薗好文)をしのび、19日も東京・江東区の部屋を弔問する関係者が相次いだ。

元前頭時津海、先代時津風親方の坂本正博さん(50)は「学生時代からお世話になっていた。辞めてから(21年2月に退職)も気に懸けてくれて連絡をしてくれた。体調が良くないとは聞いていたけど…。まだ寝ているみたいな安らかな表情だった」と、別れを惜しんでいた。

アルゼンチン出身の元十両で、現在は日本国籍を取得し、しこ名を本名としたという星誕期さん(ほし・たんご、58)も、軽快にマウンテンバイクで駆けつけた。現役時代は付け人も務めており「人柄が素晴らしかった。どんなに酔っぱらっても翌日は稽古場に降りていた。真面目な人。『タンちゃん元気?』と、いつも気に懸けてくれた。亡くなったなんて思いたくない。きついね…」と、目頭を押さえて語っていた。他にも多くの行司、呼び出しらが駆けつけるなど、多くの人に慕われた人柄をにじませた。