日本相撲協会は31日、東京・両国国技館で大相撲春場所(3月10日初日、エディオンアリーナ大阪)の番付編成会議を開き、十両昇進力士4人を発表した。

いずれも再十両で、西幕下筆頭の若隆景(29=荒汐)、東幕下2枚目の対馬洋(30=境川)、西幕下2枚目の北はり磨(37=山響)、同5枚目の伯桜鵬(20=宮城野)の4人。

さきの初場所で若隆景は7戦全勝で幕下優勝、対馬洋は5勝2敗、北はり磨は4勝3敗、伯桜鵬は6勝1敗の成績を収めた。

若隆景は一昨年の春場所で幕内優勝を果たし、同場所から7場所連続で関脇を務め大関候補として期待された。だが昨年春場所13日目の琴ノ若戦で右膝を痛め、翌場所から3場所連続全休。4月には靱帯(じんたい)の再建手術を受けた。関取の座を3場所ぶりに奪い返す再十両を果たした。

北はり磨は記録的な復活劇となった。02年3月の春場所が初土俵で、約10年後に新十両昇進。16年名古屋場所では新入幕も果たした。だがその後は十両と幕下の往復が続き、20年秋場所を最後に、幕下生活が続いていた。

3年半ぶりの再十両で今回の十両昇進は9度目。これは希善龍に並ぶ史上最多の十両昇進記録となった。また37歳6カ月29日での昇進(春場所番付発表時)は、北桜を抜き戦後2番目の高齢記録となった(1位は大潮の39歳5カ月)。兵庫県出身で春場所はご当所場所となる。先代師匠の故北の湖親方(元横綱)にも、うれしい報告が出来る。

対馬洋は、初めて関取の座を手にした22年の九州場所から5場所連続で十両を務めたが、昨年9月の秋場所で幕下陥落。今回は4場所ぶりの再十両で関取復帰を果たした。

伯桜鵬は昨年初場所、幕下付け出し(15枚目格)でデビューし1場所で新十両、3場所で新入幕というスピード出世記録を果たした。その名古屋場所で千秋楽まで優勝争いを演じ「令和の怪物」と期待されたが、翌8月に左肩を手術。9月の秋場所から2場所連続で全休し、初場所は幕下からの出直しだった。目標の7戦全勝優勝こそ逃したが、1場所で十両に復帰し、再びの快進撃が期待される。