元幕内北青鵬の暴力問題で2階級降格などの処分を受け、師匠を外れた宮城野親方(39=元横綱白鵬)ら宮城野部屋の親方衆、力士らが、一括で伊勢ケ浜部屋に転籍することが決定的となった。

複数の関係者が明かしたもので、28日に都内で行われる理事会で正式に決定する。27日、大阪市内で行われた年寄総会、年寄会後、宮城野親方は所属する伊勢ケ浜一門の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)と会場を後にした。報道陣の問いかけには答えず、宮城野部屋マネジャーが運転する車に一緒に乗り込んだ。

車に乗り込むまでの道中には、宮城野親方が歩きながら、伊勢ケ浜親方の右腕を両手で包み込むように軽く握り、頭を下げる姿もあった。直前には、一連の問題を預かる日本相撲協会執行部の春日野親方(元関脇栃乃和歌)と花籠親方(元関脇太寿山)、伊勢ケ浜一門理事の浅香山親方(元大関魁皇)も交えて話し合った。伊勢ケ浜部屋への一括転籍で話がまとまり「よろしくお願いします」と、手に代わり腕を握った形だ。

宮城野親方は、この日の理事会などを受けて、引き続き報道対応の記者クラブ担当などを務めることが決まった。「一生懸命頑張ります」と話し、1度は会場を去った後に急転、呼び戻され、話し合いの場に加わっていた。今後は伊勢ケ浜部屋の部屋付き親方として指導にあたることになる。