番付の頂点は自然体でつかむ。大相撲春場所で3度目の優勝を飾った大関大の里(24=二所ノ関)が、千秋楽から一夜明けた24日、会場のエディオンアリーナ大阪で会見。昇進3場所目で大関として初優勝した要因に、師匠の二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)の金言や横綱豊昇龍への対抗心、重圧の克服、調整法の確立があったと明かした。

今回の優勝で“勝ち方”を体得した格好。夏場所(5月11日初日、東京・両国国技館)で2場所連続優勝を果たし、昭和以降最速の横綱昇進が現実味を帯びてきた。

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自信がみなぎっていた。一夜明け会見に臨んだ大の里は、春場所の勝因を冷静な口調で次々と明かした。勝つべくして勝った春場所の成功体験。来場所後の横綱昇進の予感を漂わせた。

(1)師匠の金言

大の里 千秋楽の前夜にLINE(ライン)を親方からいただいた。「最後は稽古したやつが勝つから」と。今回、取り組んできたことを信じれば、大丈夫だろうと思って頑張った。

大関昇進後、他の力士に研究され、2場所連続で優勝争いには絡めなかった。そんな時に二所ノ関親方に言われた言葉も響いた。

大の里 「もう貯金はないぞ」と言われ、稽古するしかないと思った。自分なりに稽古はしてきたと思うので、その成果が出た。

(2)豊昇龍への対抗心

大の里 高校時代から知っている方が横綱になったというのは、すごい刺激になった。その刺激が大きくて今場所、やれたと思う。

(3)重圧の克服

大の里 (先場所までの2場所は)大関という地位の重圧に負けていた。親方に「大関とは」と教えていただき「横綱とは」という話もしてもらった。大関になって、いろいろなことが変わった。まだ慣れていなかった部分もあったけど、千秋楽は落ち着いていた。

(4)調整法の確立

前は初日の入りが良くなかったけど、本当にビックリするぐらい落ち着いていた。腰も落ちて土俵際の厳しさもあった。ちょっと、以前と違うなという感じ。

場所前に従来の2倍近く相撲を取るなど、稽古量を増やしたことで、心身が鍛えられた。「自分のペースでやるべきことをやれば大丈夫」と“勝ち方”をつかんだ。羽黒山、照国の16場所上回る、初土俵から所要13場所での最速横綱昇進が見えてきた。【高田文太】