横綱大の里(25=二所ノ関)は、2場所ぶり5度目の優勝がお預けの格好となった。

この日対戦予定だった大関琴桜が、右膝を痛めて休場。土俵で勝ち名乗りを受けると、知らなかった場内の観衆から「えーっ」などと、残念がる声が多数あがった。1敗を守って13勝目を挙げると、1差で追っている横綱豊昇龍の取組を見守った。

豊昇龍が3敗目を喫すれば、大の里は取組を行わずに優勝という珍事だった。また、優勝決定ならNHKのテレビ中継で、インタビューに応じる必要があったため、締め込み姿のまま、東の支度部屋の最も奥に腰掛けてテレビ画面を見つめていた。豊昇龍が勝ち、この日の優勝がなくなると、すぐに風呂場に向かって帰り支度に取りかかった。

その後、報道陣の取材に応じ、休場は「会場に着いて知りました」と話した。中1日で決戦に臨むことは、体力の温存や回復の面では優位に働く要素となる。一方で相撲勘、勝負勘の面では、研ぎ澄まされていたものが、1度リセットされる要素がないわけではない。それだけに、中1日で臨むことについては「どうですかね。また明日、気持ちを整えて臨みたい」と、感情の起伏を見せずに淡々と話した。

千秋楽の結びの一番、または3敗で並んだ優勝決定戦と、いずれにしても横綱同士による取組で優勝の行方決まる展開となった。大一番に臨む心境を問われると「しっかり、自分のやるべきことをやって、また集中していきたい」と、静かに語った。豊昇龍戦は、1つの不戦勝を除き、過去1勝6敗。天敵を破って、横綱初優勝へと挑む。

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