SKE48野口由芽(18)が28日、名古屋のSKE48劇場で卒業公演に出演した。今春から大学に進学するため、今月いっぱいでの卒業を発表していた。公演ごとにセンターを務めるメンバーが代わる1曲目「Gonna Jump」ではセンターで登場し、場内は大歓声に包まれた。

 13年に6期生としてデビューした野口にとって、4年間の集大成のステージ。アンコールの特別セットリストでは、「夕立の前」を歌った。当時まだ研究生ながら、SKE48の楽曲総選挙「リクエストアワー」で15年に1位を獲得した曲。当時のチームメートで同期の6期生、青木詩織、熊崎晴香、井田玲音名に加え、研究生のリーダー的存在だった松村香織らも登場し、思い出の曲を当時の衣装で、しみじみと歌った。「加入前から一番好きな曲」という「コスモスの記憶」では、26日に卒業公演を行ったばかりの矢方美紀も駆けつけて一緒に歌った。

 公演では、昔話に花が咲いた。盛り上がるのはやはり、先輩に怒られまくったデビュー当時の話だ。松村から手紙で「6期生をどうやって研究生として育てていけばいいのか悩んだ。(ダメ出しを)言われすぎていた6期生をまとめようと、率先して動いてくれた」と告白されると、「6期、謝らなきゃ。その節は本当に申し訳ありませんでした」と頭を下げ、場内を笑いに包んだ。

 青木や日高優月ら、涙を隠せない同期とは対照的に、野口は落ち着いた様子で「SKEをこれからもずっとずっと応援していきたい。握手会とかは行かないけど、(松井)珠理奈さんや(大矢)真那さんに、ファンの声として伝えていきたい」と約束した。大矢が「手を抜いてる子がいたら、すぐチクって」と声をかけると、野口は「そういうのは大得意なので、任せて下さい」と応じた。

 総選挙のランクインは1度もなく、選抜で活躍する機会にも恵まれなかった。足のけがで満足に踊れない日々が続くなど、苦しい時期もあったが、「最近、ようやくリハビリを卒業できることになって、回復の兆しが見え始めたんです」と報告し、拍手を受けた。「けがのせいじゃなくて、まっすぐに『これがやりたい』ということが見つかっての卒業です。これからも踊り続けるし、大学でも勉強します」と宣言した。